試練の春 ゴールはまだまだトーク
4月に入り2週間が経過し、東北地方の桜もそろそろ見頃を迎えようとする今日この頃、季節外れのインフルエンザやコロナの感染が再拡大し、タクミでも今月8人が感染し、自宅療養を余儀なくされています。今回は若手中心に感染が拡大しているようで、今のところ一緒にいた私には何の症状も出ていません。入社2年目に突入した23タクミーズにとって試練の春です。
さて、来週から25卒採用に向けた学校訪問の第1タームが始まります。まずはタクミのお膝元である大館を中心とした北秋鹿角エリアを皮切りに、秋田市を中心とした秋田中央エリア、本荘由利エリア、仙北平鹿エリア、湯沢雄勝エリアを3日で回ります。その後は、広大な面積を誇る岩手県の県南地域(花巻~一関)から沿岸エリア(宮古~大船渡)を3日かけて制覇します。そして最後は、青森県の主要三都市である八戸市、青森市、弘前市を順に2日で回るといった北東北をわずか8日で周遊する弾丸ツアーです!
今春、部下の佐藤も入社2年目に突入し、早速試練を迎えています。基本的に、秋田県と青森県の学校は私の担当で、岩手県は部下の佐藤が担当します。シニアクルー昇格をかけて、いよいよ一人で学校訪問に挑戦させてもらえるかどうかの瀬戸際を迎えているのです。今回は昇格審査ということで、まずは私が担当する秋田県の学校訪問で佐藤にトークさせてみて、必要に応じて私の方でフォローします。そのように佐藤に場数を踏ませ、タクミトークを自在に操って先生との対話を楽しむことができるレベルになったと判断されたら、その後に控えている岩手県の学校訪問を一人で任せる予定です。ただ、タクミのトークは、マニュアルをただ諳んじて話せばいいという低次元のものではありません。私の部下は、昨年1年間で、「相手の耳に入れるトーク」から研修を始め、現在「相手の頭に届けるトーク」をマスターすべく修行中です。それを今回習得できたら、今度はまた1年以上かけて最後のフェーズである「相手の心を動かすトーク」をマスターして、タクミファンを増産していく手はずになっています!
今週に入ってからというもの、毎朝と毎夕「トーク練習の指導をお願いします!」と執拗にせがまれる毎日です。しかし、現実はそう甘くはありません。私との練習をするたびに、私にケチョンケチョンにされ、頭がパンクするほど具体的なダメ出しを喰らい、自分の心がぐらぐらと動く、まさに「自分の心を動かすトーク」です(笑)。そんな厳しい指導であっても佐藤は、私のアドバイスを一言一句聞き漏らすまいと新聞記者のごとく(最近はICレコーダーかな)手帳に書き込み、その手帳(バイブル)を休憩時間やランチタイムにも何度も見返しています。さらに、勤務時間内での練習は業務に支障が出ないよう最小限に留め、毎日帰宅してから自主練を相当重ねていることと思います。彼がそのことを口にすることはありませんが、彼が相当努力していることはトークを聞けばよくわかります。若干2年目にして、彼はこの精緻を極めたタクミトークの継承者として認められ、比類なきレベチな私の修行を受け、彼にとっては相当難度の高い技の習得を期待されています。そんな苦行に挫けることなく、その期待に何とか応えようと、むしろ「絶対に応えてみせる!」といった強い意志や使命感が彼からはビンビンと伝わってきます。それはきっと先月母校に凱旋訪問した際、思うようなトークができず、先生の前で自分が情けなくなるくらい私にフォローさせてしまった経験が原動力になっているのでしょう。その帰りの車中で悔し涙が止まらない佐藤の隣で、私は彼の成長と可能性を確信しました。
さて、彼が来週に迫った学校訪問トークに集中できるように、普段なら彼が執筆しているこのリクルーター日記をこうして代筆していると、隣から忍び寄る怪しい人影・・・「師匠、トークの指導をお願いします!」
彼が、人の心を動かす「トーク」ができるようになる日は、まだまだ「遠く」になりそうです(笑)
この後、トーク熱を上げた部下はインフルエンザB型との診断を受け、新たな試練に立ち向かうこととなった・・・(笑)