タクミハザード!?

 皆さんは、バイオマスという言葉を聞いたことはありますか。バイオマスとは、動植物などから生まれた資源の総称です。バイオマスの定義は「再生可能な生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの」であり、主に木材、生ゴミ、ふん尿などがあります。バイオマスを燃焼させると二酸化炭素を放出しますが、それはバイオマス燃料が成長過程で大気中から吸収したものであるため、新たに二酸化炭素を増加させているわけではありません。そのため、二酸化炭素の増減に影響を与えない性質を持っているとされています。これを「カーボンニュートラル」といいます。

 さて、先日、北上営業所で新卒採用選考を行いました。緊張で夜も眠れず寝不足気味な学生を北上駅でピックアップして、北上ベースまで送迎しました。会社に到着すると、選考内容とスケジュール説明、受験票の配布を行い採用選考はスタートしました。まずは、第一関門SPI(性格検査)です。学生は眠気眼を全力で擦りながら、パソコンに投影される質問に回答していました。30分ほどパソコンと睡魔と格闘した後は、いよいよ面接試験です。その頃になると、学生の目はキマっており、極度の緊張で眠気など完全に吹き飛んでいる様子でした(笑)タクミの面接は二部構成となっています。面談(他社でいう一次面接)と面接(他社でいう二次面接)に分かれています。ユニークな質問の連続で学校の先生との面接練習通りとはいかないのも特徴です。突拍子もない質問の連続、練習以上に深堀される状況が1時間20分以上にも及びます。面接終了後、今回の学生に自己評価を尋ねると、「30点」との回答が返ってきました。それでも採用選考試験を頑張ってくれたご褒美に、学生が行きたいと言っていた「麺屋はつがい」に連れて行きました。そこでは学生と上司、私の3人で意を決してつけ麺の大盛(450g)をいただきました。想像以上に山盛りのつけ麺を見て、学生は食べる前から白旗を上げそうになっていました。しかし、あまりの美味しさに箸が止まらず、無我夢中に食べ進めていました。すると、15分ほど経過したところで急に学生がフリーズしました。しかし、何が起きたのか我々は一瞬にして理解しました。以前の電撃ツアーの際にも似たような光景を見たからです。お腹の限界を迎えた学生は血迷って「この食べ残しでバイオマス発電をすることはできますかね?」と渾身のギャグをぶち込んできました(笑)最後に一気に口に頬張って車の後部座席に乗った学生は、その後30分ほど咀嚼を続けた時、いきなり「このチャーシューめっちゃ旨いっすね!」と言い出したので、運転席と助手席にいた我々はバイオハザードで急にゾンビが現れた時以上に驚き、彼に向けて銃を構えていました!(笑)

 選考試験を終えて学生を学校まで送った後は、グループ会社である新エネルギーシステム株式会社に新卒入社した後輩と一緒に母校の学校訪問に行きました。迎えてくれた恩師たちは我々の成長した姿を見て「貫禄が出てきたね!」、「学生の頃とは大違いだね(笑)」、「充実した生活ができているようで安心したよ!」、「これからも成長した姿を見せにきてね!」などと嬉しそうに声をかけてくれる先生方の姿を見て我々も誇らしく思えました。学校訪問が大成功したので、上司の粋な計らいで祝勝会をすることになりました。祝勝会は「肉料理にくたろう」で行い、2時間の飲み放題付きコースを楽しみました。前菜3点盛りや海老とアボカドのサラダ、岩手短角牛かたロースステーキ、佐助豚の角煮、佐助豚たん低温調理、短角牛ミートソースパスタ、ゆずシャーベットなどの美味しい料理を食べながら、生ビールを飲みまくりました!2時間があっという間に経過し、1件目でフラフラになった後輩を介抱しながら、餃子を食べに行きました。しかし、後輩はお腹が限界に達しており、飲むことも食べることもできずに我々がビールを飲みながら餃子を食べるのを苦しそうに眺めていました。お店を出て、代行を呼び車の近くで待機していると後輩がフラフラしながら立ち上がって、バイオエネルギーを放出しようと排水溝に向かっていきました。暗闇の中をフラフラと歩く後輩の後ろ姿は、まるでバイオハザードに登場するゾンビのようでした(笑)

 採用選考&学校訪問の翌日は、東北大学大学院で木質バイオマスの利活用をテーマに研究を進めている社会人学生からリクエストをいただき、大館市で学術調査のアテンドをしました。学生は、弊社が日本で初めて安定稼働に成功させた超小型木質バイオマス発電システム「VOLTER40」を中軸にした地豊創生グリーン事業に高い関心を示してくれました。その前に、タクミ電機工業を知ってもらうべく会社紹介を行ったのですが、何と担当したのは「頭がお花畑」と定評のある私でした。今にもゾンビになりそうな絶望的な表情をしている私を見て、上司は「以前にも出張説明会で多くの学生を前にプレゼンをやったことがあるんだから大丈夫!相手が東北大学の教授や院生であってもやることは何ら変わらない!」とアドバイスをくれ、だいぶ人間に戻ってきました。前回のプレゼンを思い出しながら会社紹介を行い、所々笑いポイントも入れ込みながら会社紹介を行っていると、だんだん話しやすい雰囲気になってきて、楽しくプレゼンを行うことができました!しかし、言葉に詰まったり、専門的な質問に対して即座に回答できなかったりして上司にサポートしてもらって窮地を脱しました。もっともっと上司の下でプレゼンや再エネのことを学んでトレーニングをしなきゃと思いました。会社紹介を終えた我々一行は、弊社所有のバイオマス発電施設に移動し、そこでは社長自ら案内してもらいました。院生は初めて見るバイオマス発電施設にひどく感動している様子でした。また、副産物として残る木の皮や木くずを粉砕・圧縮してブリケットをつくるマシーンも稼働しているところも見学することができました。論文を書くために必要な情報を集めようとするエネルギーが半端なくて、VOLTER40の特徴や経済効果、課題点、現在描いているビジョンなどについて社長を質問攻めにするので、社長のエネルギーが院生のエネルギーとは反比例してダウンしていくのが目に見えてわかりました。ゾンビと化した社長とは違って、バイオマス発電でエネルギーが満充電された院生は大変満足している様子で、最後に社長や我々と一緒に記念撮影を求めてきました。

 ちなみに、超小型木質バイオマス発電システム「VOLTER40」は弊社が日本で初めて安定稼働に成功させ、日本随一の施工ノウハウで全国展開しているものなんです。現在は、栃木県の那須に行ってベテランスタッフの激熱な指導のもと、若手クルーが熱くて干からびそうな環境で一生懸命VOLTER40の設置工事を行っています。近い将来、エネルギッシュなタクミの若手ゾンビがみなさんの町を襲撃するかもしれません!(笑)