ギリシャ語で「傷」
今回の出前講座は、私にとって大事なリベンジマッチでした。なぜなら、今年の2月に出前講座のデビュー戦が行われ、その時は見事に放送事故を起こし、華々しく散ってしまったという前科があるからです。前科持ちの私はそれ以来、出前講座という四字熟語を聞いただけで発作が出て、泡を吹いて倒れてしまうほどトラウマになっていました。そのトラウマを克服するために上司からマンツーマンで指導を受け、十分にネタを仕込んでから本番に臨みました。
「これからタクミ電機工業の出張会社説明会を始めます!」という挨拶で私のリベンジマッチはスタートしました。上司からはスタートが肝心だというアドバイスをいただいていたので、まず学生の心を掴むために学生に問いかけました。「みなさん、電気のない世界を想像してみてください。もし、クリスマスに電気がなかったらどうですか。サンタクロースも鬱になっちゃうよね?(笑)」という展開でトークをすると、会場にいた学生は笑ってくれました。気を使って笑ってくれたのかもしれませんが、人生で初めて失笑以外の笑いを取ることができ、テンションが上がりました!その後もテンションを上げ、調子に乗りながらネタ帳の中からネタを引っ張ってきて会場を盛り上げました。出前講座中にいきなりTT兄弟をやってみたり、タクミーランド(弊社所有の超小型木質バイオマス発電施設)のフリーパス券(名刺)を学生全員にばら撒いたり、タクミ電機の都市伝説の話をしてみたり、事あるごとに「履歴書をタクミ電機に送ってね(笑)」と、学生を困らせたりしました。学生たちは「この人、大丈夫かな?」と思っていたかもしれません(笑)しかし、そのおかげもあり、終始リラックスした状態でプレゼンをすることができました。また、学生の中には机から落ちそうなほど身を乗り出して興味津々に話を聞いてくれる学生もいたり、ニコニコして楽しそうに話を聞いてくれる学生もいたため、私も自身のリベンジマッチを楽しむことができました!
自分の持ち時間である30分が終わり、残り後半30分は上司にバトンタッチしました。上司の七福神顔負けの神々しい笑顔と軽快なトークに学生は一瞬で惹きつけられ、釘付けになっていました!恐らく学生の記憶からは自分の存在が消えかかっていたと思います。私自身も上司のトークに惹きつけられ、プレゼン資料を切り替えるためのクリックを何度か忘れちゃいました(笑)。また、上司は私をネタに愛のこもったイジリで会場を笑いの渦に巻き込んでおり、複雑な気持ちで私は苦笑いをしていました(笑)会場にいた全員がタクミワールドに誘われたプレゼンは、あっという間に30分が経過し、出前講座は幕を閉じました。先生からは「今年に入ってから6社ほど出前講座をしてもらいましたが、学生がここまで楽しそうに話を聞いている姿は初めて見ました!いつもタクミさんの説明会は盛り上がりますよね!」と、お褒めの言葉をいただきました。
私のトラウマは、親身になってプレゼンの指導やネタ帳を作ってくれた上司、満面の笑みで楽しそうにプレゼンを聞いてくれた学生たち、リベンジマッチの場を提供してくださった先生、そして何よりも私の高いポテンシャル(?)と強靭なメンタル(?)によって克服されました!出前講座でちょっと上手くできたからと言って調子に乗っちゃいました(笑)
移動中のバックミラーに目をやると、トラのような怖い目つきで睨みつける上司の顔が映り、会社に着いたらウマのように走って逃げ去りたい私でした。また新たなトラウマのはじまりです。トラウマの語源って、こういうことなのかな?(笑)